かに お取り寄せ 蟹の豆知識

花咲(根室)半島の名物。殻は痛いけれど、焼くと美味しい

ハナサキガニの名前の由来。選び方、調理方法など

ハナサキガニは年中食べられますが、根室近海で美味しくなるのは8~11月。産卵期に抱く卵が美味しいのです。
根室半島の南にある花咲港。戦前この半島は花咲半島と呼ばれていました。この半島で多く獲れるのでハナサキガニの名が付いたようです。

北海道東部、太平洋に突出する根室半島は戦前までは花咲半島の名で親しまれていました。先端は歯舞諸島と対する納沙布岬、半島中央部の北岸に根室市街と根室港、そして南岸に花咲港があります。花咲とは鼻先の当て字で、岬(半島)を意味する言葉です。

この半島で多く獲れるから、ハナサキガニの名が付きました。茹でると花が咲いたようにパッと赤くなるからというのは、後で付けた説の模様。

ハナサキガニは、分類学的にはタラバガニ同様異尾類(ヤドカリ類)で、カニ類との顕著な違いは、第4歩脚が甲羅の中に隠れていて、ハサミと脚で4対しかないことです。生のカニは個体差もありますが、灰色味を帯びた茶褐色、または茶褐色、暗茶褐色といったところ。全身を鋭い突起が覆い、殻も固いため、慣れないと食べづらいカニです。

ハナサキガニの調理法は、まず茹でて。地元の一般家庭での食べ方を伺うと、ほかのかに同様茹でるのが基本のようです。茹でガニの食べ方は、そのまま、三杯酢、醤油をつけてなどまちまちですが、地元では何もつけないでそのまま食べるという人が多いようです。次に人気があったのはマヨネーズで和えたサラダ活ガニの天麩羅も、ここでは家庭料理のひとつとなっています。

「旨味が凝縮して、茹でガニより甘味が強いので焼きガニが最も好き」と地元の人が言います。地元の料理店では、茹でガニ、焼きガニのほかに、刺身、雑炊、味噌仕立ての鉄砲汁、ウニ入りの柳川風鍋、内子(未成熟卵)の塩漬け、外子(成熟卵)の醤油漬けなどの調理法で出しているようです。内子、外子が食べられるのは産卵期の9月から11月までで、この頃のハナサキガニが旬の味。

ハナサキガニの選び方を地元の人に聞くと、「大きいほど美味しいとは限りません。案外ひとつ600~700gくらいのハナサキガニが美味しいです。茹でたカニは鮮度が悪いとすぐにオレンジ色になるので、色鮮やかなカニがいいです」とのこと。

また、カニは炊くと3割身減りするので、生が高いとは限りません。
地元の人は茹でたカニはマヨネーズでサラダに、生だと天麩羅にするのが美味しいそうです。

ハナサキガニの値段は、1kg3,500円くらいだとか。
ハナサキガニをお取り寄せした際の助言をひとつ紹介します。食べづらい爪先などは長ネギと一緒に味噌汁に入れ、鉄砲汁にするといいでしょう。爪先だけでもいい味が出るのと、カニが朱色で派手なので、見た目に美しい汁が楽しめます。

ハナサキガニ【花咲蟹】:甲殻網十脚目異尾亜目タラバガニ科

北海道、シベリア沿岸、オホーツク海、北太平洋の冷水帯に生息する。タラバガニと同様、脚は8本で分類上はヤドカリに近いとされます。形はタラバガニに似ていますが、脚は太くて短く突起が大きい。甲にはつやがあります。甲長、甲幅ともに15cmほどになり、タラバガニに比べやや小型。幼ガニは親ガニと異なり、脚に緑色の帯があります。
ハナサキガニは、日本ではケガニとともに北海道特産のカニ。冬が旬でカニ類の中でも味がよいとも言われます。

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